用語解説

電気めっきは、めっき液に対象製品を浸漬させ陰極(マイナス)に電流を負荷させることで金属皮膜が析出します。電流はその性質上、陽極(プラス)に近い部分、また対象製品の端部および角部に集中します。何も対策を講じずめっきを行うと、角部のめっきが急激に成長し、まるで花が咲いたような状態となります。この状態を当社では<めっきのハナ>と呼びます。
この<めっきのハナ>が発生した部位は欠けが発生し易く、欠陥となる可能性が高くなります。また、<めっきのハナ>が避雷針のような役割をし、本来流すべき部位への電気を奪ってしまい、めっき厚が不足すると言った事態に陥ることもあります。
このめっきのハナを防止する対策としては、めっきする製品はシャープエッジを極力避け、角部はできるだけR形状としてからめっきを施すようにします。また、めっき厚が厚くなるとめっきのハナが発生し易くなるため、角部を絶縁物で遮断する<シャヘイ>を設置したり、角部の前面に<ニガシ>と呼ばれる補助陰極を設置させることで、対象製品の角部に電流が集中しないように対策を施しています。