Before (改善前)

製鉄で使用する連続鋳造用鋳型では、金型の母材である銅板を摩耗や腐食から保護する為、銅板表面にはめっきなど表面処理を施工しています。
昔はニッケルめっきが主流でしたが、現在ではコバルト合金めっきが起用されています。
野村鍍金では「TAP-2」と呼ばれるコバルト合金めっきを開発し、多くの製鉄メーカー様のモールドでご使用いただいています。しかしお客様ごとの要求により、更なる長寿命化を視野に入れた場合に、TAP-2では「耐摩耗性に劣る」「耐食性に劣る」というご意見を多々いただいておりました。

V

After (改善後)

野村鍍金では、お客様方からいただいた「更なるモールドの長寿命化」を実現する為に、新たなコバルト合金めっきの開発に着手しました。その結果、ベースとなる「TAP-2」よりもさらに耐摩耗性がいい「TAP-Xb」、またさらに耐食性がいい「TAP-2S」を新たに開発しました。

各お客様ごとでモールドの損傷条件が異なるため、摩耗が顕著に出るお客様では「TAP-Xb」、腐食が顕著に出るお客様では「TAP-2S」を起用いただくことでモールドの寿命延長に貢献しております。まためっきを単体ではなく複数組み合わせることで、より的確に損傷を低減化させることも可能です。

POINT(要約)

製鉄用モールドを長寿命化する為に、現在はコバルト合金めっきが多く採用されています。

野村鍍金では、スタンダードな「TAP-2」をはじめとし、耐摩耗性がよい「TAP-Xb」、耐食性がよい「TAP-2S」など複数のコバルト合金めっきを開発しております。お客様ごとのモールドの損傷状態を加味してベストな表面処理を選定させていただきます。