Before (改善前)

ロールを設計する場合には、輸送や機械設備に設置するための吊上げ対応した構造設計を考慮する必要があります。
仮にロールを吊上げることができない構図で設計してしまうと、機械加工や組立時やめっき処理をする場合に危険を伴う大規模な搬送作業が必要になります。
また、設計段階に吊上げを加味していない場合、ロールに吊り上げ用の追加加工を行わなければなりません。ロール製作の設計段階に於いて搬送できる構造設計をすることが重要です。

V

After (改善後)

大型ロールや大型プレートなど、特に機械加工の後に表面処理加工を行う部品は、設計図面にスムーズな搬送を実現する構造を盛り込むことでコストダウンが実現します。

上記のようなロール構造の例であれば、①軸部に溝加工を行う、②吊治具の取付ができる構造にする、などの方法が考えられます。搬送方法の工数を踏まえた設計を行う事で機械加工と表面処理加工のそれぞれの工程間の段取り時間を短くすることにつながるため、部品のトータルコストの削減を実現します。

POINT(要約)

表面処理加工のために部品を吊上げる場合、あらかじめ搬送方法を考慮した構造設計が必要です。

吊上げできる構造でない場合は、追加加工でその構造を加える事になり、場合によっては追加加工の工程が必要になります。そのため、製品自体のコストの増大につながってしまいます。