Before (改善前)

 製品を冷却し製造するために、ロール内部に流路を設け水や油などの熱媒を循環させます。
熱媒をロール内部の流路へと送ってロール全体を冷却できるように、軸を丸棒からボーリングで穴をあけ製造し、流路付近で止まり穴加工行いました。しかし、止まり穴加工に対してバリを取る必要があり工数がかかってしまいます。また、この構造だと熱媒の圧損があり効率よく冷却することができませんでした。

V

After (改善後)

軸を3本の部品から作り出します。STKM13Aなどのパイプに栓を溶接します。さらに、丸棒から削り出して円筒の部品を二つ作り、その二つの円筒と栓を溶接したパイプを溶接することで一本の円筒を作り出します。

栓を溶接することで、熱媒の圧損の少ない構造ができ、効率よく全体を冷却できるようになりました。またバリ取りの手間も減ることで工数削減にもつながりました。

POINT(要約)

ロールを温調するために、内部に水や油などの熱媒を循環させます。そのため、軸を削り出しで円筒にし、内部の流路付近に止まり穴加工を行います。しかし、バリ取りの手間や熱媒の圧損があったため、丸棒から削り出した円筒に栓を溶接し、その円筒部品とパイプを溶接して軸を作る形状に変えました。

そうすることで、バリ取りの手間が減り、さらに熱媒の圧損も軽減されます。