Before (改善前)

産業用ロールの中には、V字や丸型など様々な形状が彫刻されているものがあります。
彫刻の形や用途によって、彫刻する方法も様々です(レーザー彫刻、エッチング、篆刻、機械加工など)。物理的に彫刻する場合には切削刃物(チップ)や篆刻ゴマが利用されます。ただ下地が硬いと、彫刻に時間がかかったり加工中にチップやコマが損傷することで彫刻形状を崩してしまうなどのトラブルにつながることもあります。

V

After (改善後)

そこで彫刻が必要な範囲に、鉄よりも柔らかい銅めっきを施工する方法があります。銅めっきの硬度はHv=80相当と非常に柔らかく、必要とする彫刻形状通りに加工しやすい特性を持っています(品質向上)。加工しやすいおかげで、スムーズに彫刻加工をすることが可能となります(加工時間の削減)。また銅めっきが柔らかいおかげで、チップやコマへのダメージも低減でき再購入するまでのスパンも長くすることができます(コストダウン)。

ロール表面に耐摩耗性が必要であれば、彫刻後に別途硬質クロムめっき(Hv=900相当)を薄く施工することで耐摩耗性を向上させることも可能です(彫刻の形状によっては要ご相談ください)。

POINT(要約)

彫刻が必要な産業用ロールについては、彫刻が必要な範囲に加工性が良い銅めっきを施工することで彫刻の加工性を向上させることが可能となります。