製品属性(仕様)
付加 特性 | 脱水素、乾燥 | 表面 処理 | ベーキング(Crメッキ) |
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業界 | 製紙,フィルムなど | サイズ 重量 | φ800×3000L |
加工 サービス | 表面処理 | 母材 | SS材,STKM材,S45C材など |
製品画像(様子)
特徴
クロムめっきは、製品にマイナスの電気を流すことでめっき液中のクロムイオンを吸着させて金属として析出させることで製膜します。クロムめっきが析出する過程で必然的に大量の水素ガスが発生してしまいます。大量に発生した水素ガスの一部はクロムめっきの内部に取り込まれ、一般的に吸蔵水素とも呼ばれています。
吸蔵水素は時間の経過とともに緩やかに排出される傾向にありますが、母材が硬度の高い炭素鋼(S45Cなどの鉄系)である場合に脆化を及ぼすことがあります(これを水素脆化という)。水素脆化が発生した材料は脆くなり、シャフトなどであれば最悪の場合折れてしまったりすることがあります。
このような問題を避けるために、クロムめっきを施工した製品に別途ベーキング処理を実施することがあります。ベーキング処理はクロムめっき後の製品に温度をかけることで、吸蔵水素を外部に放出することができます。そうすることで、水素脆化を少しでも抑制することが可能となります。野村鍍金では専用のベーキング炉も保有していますが、製品が小型である場合には写真のような電熱ヒーターを用いることでベーキング処理を行っています。
電熱ヒーターを用いることで、ゆっくりとした昇温スピードでの処理が可能になり、クロムめっき被膜へのダメージを抑えることも可能となります。