製品属性(仕様)

付加
特性
導電性向上 表面
処理
純銅厚めっき、めっき研磨
業界加速器業界 サイズ
重量
200g
加工
サービス
めっきおよび特殊研磨 母材ステンレス

製品画像(様子)

特徴

加速器には、種々のパーツで構成されているが、種々の表面処理が必要である。上記に示す製品は加速器に用いるフランジである。
導波管の構成は、外面に関しては長年使うことを考えて耐食性の高いステンレス(主にSUS316L)、腐食する要素のない内面に関しては高周波が流れるため導電性が求められ、導電性が高い銅めっきを付着加工される。
また、表面仕上げに当たりめっき見切りに高い精度が求められ、本仕様では、見切りがナイフエッジで終了するように指定されている。
しかしながら、めっき処理には、前処理工程・鍍金工程に用いられる薬品(アルカリ性薬品、酸性薬品)が用いられる。そのためテープやペンキなどの簡便なマスキングでは、薬品に浸食され、処理に耐えられない。確実なマスキングを行うには、ゴム製パッキンを用いたマスキング方法を行うのが主流であるが、形状に対して確実なマスキングを行うには、高額なジグおよび繰り返しの改善が必要となる。
高精度な見切りである場合、めっき後に見切りをはみ出した部分に対し部分剥離など後加工を行わなければならず、難易度および工数が高くなるため、リードタイムが長くなる。また歩留まりが悪く非効率的である。

そこで、本製品に関しては、半完成品に銅めっきを目的膜厚より厚くめっきをし、その後機械加工し、ナイフエッジを作成し、ナイフエッジを作成する際、油汚れなどで銅表面が汚染されるためにその銅表面をクリーニング研磨して、製品膜厚までめっき厚を減少させた。
この問題解決に当たり、非常に重要だったのは、銅めっきを如何にしてクリーニングおよび研磨することだった。この仕様を決めるにあたり、弊社では、鋭意検討の上、新クリーニング技法を開発した。現在は、非常に小さい品物では施工可能になったが、大型部品では、生産技術的技法の難易度が高く、確立することが容易でなく、今後、大型化するために解決法を模索しているところである。