製品属性(仕様)

付加
特性
耐摩耗性、耐熱性、耐腐食性 表面
処理
溶射
業界製鉄、鉄鋼 サイズ
重量
L:約1100~W:約330
加工
サービス
マシニング、五面加工機、表面処理 母材銅合金

製品画像(様子)

特徴

野村鍍金のモールド銅板への溶射は、Ni-Crをベースに作られています。主にスラブモールド短辺への皮膜として多くの製鉄所様で使用されています。

スラブモールドは平行に置かれた長辺銅板2枚の間に短辺銅板2枚が挟まれた形で長方形を形成させており、その長方形の中に溶鋼を流し、徐々に冷やし固めて鋳造します。
また、スラブモールドは幅可変を行い鋳造サイズを変更するものが多くあります。幅可変は、長辺銅板の位置はそのままで短辺銅板の位置をずらし行います。長辺銅板と短辺銅板の合わせ面である鋳片角部(コーナー部)は、他の箇所に比べて溶鋼の凝固スピードが速く摩耗量が多くなり、銅板が削れていきます(コーナー摩耗)。
先に述べたように、鋳造サイズ変更の際、長辺銅板の位置はそのままで短辺銅板の位置のみ変更する為、長辺銅板表面のコーナー部となる位置は変更されますが、短辺銅板のコーナー部は変わりません。その為、短辺銅板では毎回同じ箇所が摩耗していきます。長辺銅板と短辺銅板が同じ皮膜の場合、短辺銅板が先に摩耗してしまい、長辺銅板の寿命が来る前にモールド銅板の交換となってしまいます。
この状況を防止する為に溶射が採用されています。溶射の硬度はビッカースで約600Hv。耐摩耗性に優れており、摩耗量はNi皮膜と比較して約1/6まで低減します。この溶射の耐摩耗性能により、長辺銅板と短辺銅板の交換時期が同程度となり、モールド銅板の交換時期を大幅に改善致しました。野村鍍金の溶射皮膜は1種類ではなく、スタンダードな溶射皮膜、ヒートショックが起きやすい箇所へ最適な溶射皮膜、耐摩耗性をより向上させた溶射皮膜がありますので、各製鉄所様の操業条件に合わせた最適な溶射皮膜のご提案を行う事が可能です。