製品属性(仕様)

付加
特性
バイオフィルム形成抑制効果 表面
処理
タフカーボンDLC
業界医療(歯科) サイズ
重量
Φ3.5~5.5×L10~20
加工
サービス
PVD 母材JIS2種純チタン

製品画像(様子)

特徴

東北大学歯学部様とインプラント周囲炎を抑える皮膜共同研究を行いました。

基礎研究の過程で当社のタフカーボンDLC(ダイヤモンドライクカーボン)を外科手術器具に被覆したところ、洗浄しても落とし辛い「プリオン(病原体たんぱく質)」が容易に洗浄できるとして、外科手術器具(主に刃物)に利用できないかと応用展開を検討したことが発端でしたが、「プリオン」付着抑制効果はバイオフィルム付着の抑制にも期待できるとして東北大学歯学部に注目していただき、バイオフィルム形成抑止と清掃時における擦過痕の発生を防止することで細菌由来のインプラント周囲炎を予防する新しいインプラント・システムの開発・実用化を目標とした共同研究がスタートしました。

歯科用インプラントは臨床に広く用いられていますが、長期使用に伴うインプラント周囲炎発症が問題となっています。歯科用インプラントの材料は、金属アレルギーを起こしにくい、歯槽骨と直接的に接合できる等の優れた生体親和性を示す純チタン、チタン合金が主ですが、歯周病原細菌からなるバイオフィルムが付着増殖し易く、インプラント歯周炎を生じやすくいという課題があります。 この解決策としてタフカーボンDLCのような共有結合性が強くて他の物質が付着しづらい特性を持ち、さらに表面硬度が高く耐摩耗性に優れる被膜をインプラントの口腔内に露出している部分に被覆することで歯周病原細菌の付着抑制を図り、さらにインプラントの長期維持に欠かせない定期的メンテナンス(清掃)の負荷軽減できるインプラント・システム開発を目指しました。

結果として医療研究開発推進事業費補助金の申請をせず研究開発を終了することになりましたが、イン・ビトロではバイオフィルム形成細菌の初期付着の抑制や剥離が容易であることが示唆できる結果を得られる等の成果が出たことは、今後の医療関連への当社DLCがお役に立てる可能性を見いだせました。 日本歯周病学会にて学会発表がなされました。