Answer (回答)
ロールによるフィルム搬送工程において、シワの発生が課題となるケースは少なくありません。
シワの要因は様々考えられますが、搬送速度や水平度など装置要因で改善できない場合は搬送用ロールを変更する事で改善される可能性があります。
シワ改善を目的としたロールには「機能性ゴムロール」「エキスパンダーロール」「エアーロール(浮き搬送)」などがありますが、野村鍍金では表面に微細な彫刻を施した「微細溝ロール」及び表面に突起形状を形成した「特殊マットロール」のご提案が可能です。
①「微細溝ロール」ロール表面に微細な溝を加工し、ロールとフィルムとの間に捲き込まれた空気を微細溝により排除する事で、ロールとフォルム間の有効な摩擦係数を維持し、シワやスクラッチキズの発生防止などに効果があります。
さらにロールをコンケーブ形状(ロール中央が両端より細い鼓型形状)にすることでシワ伸ばしの効果を持たせることができます。
②「特殊マットロール」めっき施工のみでロール表面に特殊な突起形状を形成した表面加工を「特殊マット加工」と呼び、特殊マット加工を施したロールを「特殊マットロール」としております。
これは野村鍍金オリジナルの技術で、クロムめっきの加工方法をコントロールすることでロール表面に丸形状の凹凸を形成するものです。
この加工を施したロールは上記「微細溝ロール」同様、ロールとフィルム間の随伴空気を突起形状により逃がす事でフィルムとロールの密着性を高めグリップ力を向上させる効果があります。
また突起の形状が丸形状の為表面が滑らかで通常のブラスト品と比較してフィルムへのダメージが小さく汚れを除去しやすいという特徴も持っております。
表面粗さもご要望によりある程度コントロールが可能です。めっきのみの加工ですので現在使用されている鏡面ロールに直接特殊マット加工を行う事も可能です。(但し表面状態を確認させて頂く必要があります。)
これにより低コスト・短納期でロールの入替えができ、試作的に導入頂きやすくなっております。
「微細溝ロール」「特殊マットロール」共サンプルロールがありますので実際に表面状態を確認していただく事もできます。施工可能サイズにつきましてもご相談に応じますので、まずはお気軽にお問合せ下さい。