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連続鋳造用鋳型(モールド)は、溶けた鉄(溶鋼)を冷やし固めるために利用されています。溶鋼の温度は1,000℃以上あり、モールドは常に高い被熱を受けています。モールドが被熱を受け続けると、銅板と表面処理被膜との熱膨張率の違いから、硬い被膜側にひび割れ(クラック)が発生します。また溶鋼の液面(メニスカス部)は特に温度が高い為、クラックが発生しやすい部分といえます。クラックが深く入ると銅板が欠損し、それ以降補修しても使用できなくなります。そうなると、新たに銅板を購入しなくてはならなくなり、想定外の出費が発生します。そこで野村鍍金では、耐クラック性(伸び性)に優れた独自開発被膜「TAP-2e(コバルト合金めっき)」をクラック発生部分に起用することで、クラックの発生を抑えることができます。クラックを予防することで、銅板の購入サイクルが安定し、無駄な出費を抑えることが可能になります。