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R62クロムメッキは、サージェントクロムメッキに比べ非常に細かいクラック状態(マイクロクラック)となっています。従ってクラック幅も小さく、腐食性の溶液がクロム下層まで浸透し難くなっています。また、クラックの長さも短いので、溶液が浸透するまでの時間も長くなります。さらにその腐食性溶液が下地まで到達したとしても、マイクロクラックのため腐食電流が分散されるため、耐食的には有利となります。以上のことから、サージェントクロムメッキに比べR62クロムメッキは、下地防錆という点では優れています。但し、クロムそのものが侵されるような溶液(たとえば塩酸など)では、どちらも大差はありません。また、いずれも工業用の硬質クロムメッキとして使用されており、サージェントクロムメッキはHv1000程度、R62クロムメッキはHv1100程度となっております。