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当社では電鋳(電気鋳造)も対応しております。電鋳も電気めっきの延長線上の加工であり、電気化学反応を利用した処理になります。イメージとしては、電気めっきは素材表面のごく表層に薄く処理され、耐食性や耐摩耗性の表面の機能を付与するのに対して、電鋳は金型の表面に厚く処理され、素材そのものとして扱われたりします。また、電鋳で多く利用されているのは、剥離電鋳とも呼ばれる処理で、マスターとなる金型に電鋳で任意のめっき(金属)を析出させ、その後、マスターから剥離し電鋳そのものを新たに金型として利用する方法です。これによりマスターの金型の高額な加工費用が削減でき、安価で安定した金型を大量に生産することが出来ます。
当社では、さまざまなめっき・金属での電鋳が可能であります。例を挙げますと、銅・ニッケル・ニッケル-リン合金『快削くんめっき』、ニッケルーコバルト『TAP-Ⅱめっき』などで実績がございます。また、その他のめっき種でもご相談頂ければ、検討させて頂きます。

銅電鋳の採用事例:HⅡ/HⅡAロケット燃焼室

H-II/H-IIAロケットエンジン燃焼室用銅電鋳