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微細彫刻した銅めっきの上に1μm以下の薄膜のクロムめっき処理を行うことは可能であります。 ただし、当社では微細彫刻加工は行っておらず、お客様で微細彫刻加工まで完了されたロールを弊社工場にご支給頂き、そのロールにクロムめっきを施行しております。また、施工にあたってはかなり管理が厳しく、彫刻直後から銅めっき表面の酸化や劣化が進んでいきます。表面の酸化、劣化が進行するとクロムめっきの不具合が生じる可能性が高まります。不具合の内容としましては、表面が白く曇ったような色ムラの発生やあまりにも酸化が進んでいると、場合によってはクロムめっきの未析出などの異常が発生します。そのために実際にクロムめっきを施行する際には事前に彫刻加工のスケジュールと調整を行い、彫刻加工完了からクロムめっきまでの時間を最短で移行できるように調整させて頂いております。また、ロール入荷時とクロムめっき施工完了時の当社工場でのお立合い確認を推奨しております。 なお、めっき厚みの1μm以下は設定値・目標値であり条件管理をする上での数値となります。従って、厳密な意味では、ロールの部位や形状によってめっき厚みのばらつきを生じているものと考えられますのでご了承下さい。