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製紙業界で使用されるキャストドラム、光学フィルム業界で使用されるキャスティングドラム及びその他全般のロールにつきまして、ほとんどの場合、最外層はCrめっき+鏡面研磨で表面を仕上げます。
なお、使用される鏡面研磨用の砥石は粗い番手から始まり、仕上げ番手まで長期間を要して、お客様の要求スペックに仕上げてまいります。
(大型ドラムでは、最終工程である鏡面研磨に1.5~2.0ヶ月程度の時間をかけて仕上げます)
鏡面仕上げについて、用語辞典では、「均一で無指向な鏡面反射の平滑面に仕上げること。」となっておりますが、バフ研磨では到達できない平滑面とする作業工程を指しております。当社が扱うロール及びドラムは、しばしばクロムめっき被覆後に鏡面仕上げをする場合があり、バフ研磨と異なって、樹脂を結合材とした砥石と鏡面研磨機を利用して、番手を順次取り替えて仕上げており、仕上がりの程度により、例えば表面粗さ0.4s以下を準鏡面レベルとし、0.1s以下を鏡面として区別しております。なお、昨今益々高い平坦性(鏡面性)を有する研磨仕上げ面が求められておりまして、そのレベルは0.05s以下であります。
但し、鏡面性の判定は粗さだけに限定されておらず、目視外観などその他の判定要素が加わってくることも認識しておく必要があり、特にピット/ピンホールや砥石目の有無を確認する検査は拡大鏡やマイクロスコープを使用し、時間をかけてチェックしております(ちなみに外径3m×面長5m級の大型ドラムに関しては、お客様との最終立会検査で1週間ほどかけて表面をチェックする場合もございます)。
また、鏡面仕上げのロール及びドラムに対する現地局部めっき補修+仕上げ鏡面研磨も可能でございます。
鏡面仕上げのロール及びドラムは当社にお任せください。