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当社でのDLC(ダイヤモンドライクカーボン)施工は可能でございます。商品名を「タフカーボン」、「タフコンダクターB」、「タフコンダクターM」として対応しております。
DLC成膜の方式としましては、GCIB(ガスクラスターイオンビーム)方式というプロセスを採用しております。
GCIB方式の内容についてですが、まず炭素材料にフラーレン(C60=炭素60個の分子)を用いて、これを成膜したい基板に付着させます。同時にアルゴン(Ar)ガスのクラスターイオンを基板表面に衝突させる方法で、ダイヤモンド含有率が従来の30%増、膜厚が0.5μmとなっております。
また、これまでは基板を加熱しなければDLC膜は形成されないとされていましたが、原子の集団(クラスター)のイオンビーム衝突による高温高圧を利用して、室温でグラファイト(黒鉛)のカーボン原子結合をダイヤモンド成分に変えることができました。
なお、従来の化学的気相成長(CVD)法などによるDLC膜は、ビッカース硬度が1,500~3,000程度で耐熱温度は200℃程度でございましたが、当社の「タフカーボン」はビッカース硬度が5,000、耐熱温度が500℃(無酸素雰囲気、有酸素雰囲気では400℃)の特徴がございます。
また、導電性を付与させた「タフコンダクターB」では、ビッカース硬度が4,000に落ちますが、体積抵抗は、5.0×10-3Ω・㎝と金属並みの低抵抗となります。
さらに導電性を付与させた「タフコンダクターM」では、体積抵抗が1.0×10-3Ω・㎝となり(ビッカース硬度は2,000となります)、更なる導電性付与が達成できました。また、導電性以外では、はんだによる汚染性向上(はんだ片を熱処理した際に溶融状態のはんだがはじく)、が確認されております。
施工可能サイズは、Φ100㎜以下で板形状が好ましいですが、サイズ及び形状につきましては事前に情報をいただければ幸いです。
サンプル貸与も可能ですので、お気軽にお問合せ下さい。