Answer (回答)

LMDとは、「Laser Metal Deposition」の頭文字からなる略称です。
LMDはレーザーを加工対象品に照射して、その照射領域に金属粉末を噴射することによって、粉末を溶解肉盛りする装置であり、制御性に優れたレーザープロセスと粉体供給装置の競合により、母材の希釈率や熱ひずみ、熱影響部の低減を実現し、肉盛り厚さの正確なコントロールを実現しました。
また、材料粉末の混合比率を正確にコントロールすることで、冶金的に優れた機能を持った肉盛りが可能となり、耐食性(Ni基合金で施工)や耐摩耗性(Co基合金で施工)等の機能性を持たせた多種多様な被膜を選定することができます。
特にめっきや溶射で施工できない被膜をLMDで形成することにより、お客様の要求するスペックに合わせた被膜を選定することが可能になりました。 また、照射範囲を指定できますので、例えば金型において必要な範囲のみの表面被覆処理にも対応できます。
LMDでのロールへの肉盛り補修についてですが、中実タイプのロールは実績があり、 中空タイプのロールについては現在テスト施工を進めております。
ロールへの施工能力としては、直径500mm×全長4500mm(3トン)で、板形状の場合は1000㎜×2500㎜×100t(3トン)まで可能です。
LMD施工後の精度出し研磨や仕上げ研磨につきましても当社保有の各種研磨機で対応可能です。 その他の用途展開として、軸の補修、3D造形、消耗工具なども想定しており、 試作も承っておりますので是非一度ご相談ください。